SILK LABO
シルクラボ
略称 シルク
国家 日本
種類 アダルトビデオメーカー
市場情報 非上場(ソフト・オン・デマンドグループ)
業種 女性向けアダルトビデオ
本社所在地 日本
設立日 2008年
設立者 菅原千恵(初代代表)
代表者 牧野江里
資本金 非公表
上場 非上場
時価総額 非公表
年間売上 非公表
従業員数 非公表
所有者 ソフト・オン・デマンド
主要株主 ソフト・オン・デマンド(SODグループ)
主要部門 SILK/COCOON/Undress/BODY TALK
関係する人物 菅原千恵(初代代表)/牧野江里(現代表・監督名義KINO)/イトウミナミ(監督)
代表作品 Girl's pleasure、ファインダーの向こうに君がいた、One's Daily Life
別名 シルクラボ
リンク https://www.silklabo.com/
コミュニティ SILK LABO OFFICIAL FAN CLAB(2013年発足)


概要[編集]

SILK LABO(シルクラボ)とは、ソフト・オン・デマンド(SOD)グループに属する、女性が見ることを前提に作られたアダルトビデオの専門メーカーである。2008年に立ち上がり、日本における「女性向けAV」というジャンルを商業的に成立させた先駆けとされる。

詳細[編集]

どんなメーカーか[編集]

SILK LABOは、撮影スタッフ・脚本・監督のほとんどを女性が担当している点に最大の特徴がある。男性向けAVが「男性視聴者が見たいもの」を軸に組み立てられているのに対し、SILK LABOの作品は「女性が見て心地よいもの」を軸に設計されている。具体的には、男女2人の恋愛模様をドラマ仕立てで描き、男女ともに画面に映り、性器のアップを入れない。行為中にコンドームを着けるシーンを入れることも多く、恋愛ドラマとしての流れと安心感を重視した作りになっている。

設立当初の代表は菅原千恵で、現在の代表は牧野江里。牧野は2006年に新卒で別のAVメーカーに入社し、AD(制作)を経て宣伝部で広報を担当したのち、SILK LABOの立ち上げに関わった人物とされる。現在は社長として制作やイベントにも携わり、「KINO」名義で監督も務めている。著書に『女子の保健体育』がある。ほかにイトウミナミらが監督として作品を手がけている。

出演男優「エロメン」[編集]

SILK LABO作品に出演する男優は「エロメン」と呼ばれる。作品の多くが「女性の理想の恋愛」を描くドラマであるため、男優には行為そのものより、言葉づかいや表情で「理想の彼氏」を演じる役回りが求められる構図になっている。とくに一徹・月野帯人・ムーミンの3人は「エロメン三銃士」と呼ばれて人気を集め、女性限定のイベントを開いたこともある。

エロメンは男性向けAVの男優とは逆に「顔と人柄で指名される」存在で、作品が出演男優の名前で選ばれるという、男性向けAVでは珍しい消費のされ方をしている。2026年時点で現役のエロメンとしては、東惣介・向理来・林太一・保志健斗・東雲怜弥・千歳小梅・大空太陽・天道一然・太刀茜祢・木崎凪・小鳥遊昴らが名を連ねる。

沿革[編集]

立ち上げ(2008年〜2009年)[編集]

2008年、女性向けAVメーカーとして設立。きっかけは、女性向けアダルトグッズ専門店の調査で、女性にもAVが売れていることが分かったことだと報じられている。プロジェクトの段階からスタッフを全員女性にする方針がとられた。

2009年7月29日に発売された女性誌『An・an』(マガジンハウス)のSEX特集号で、特別付録DVD「Girl's pleasure」を制作した。一般の女性誌がAVメーカー制作の映像を付録にするという異例の企画で、これが女性向けAVの存在を広く知らせるきっかけになった。

同年8月6日、品番SILK-001「Body talk lesson」とSILK-002「ファインダーの向こうに君がいた」の2作品で本格的に販売を開始した。「ファインダーの向こうに君がいた」は女性の理想の恋愛をドラマにした作品、「Body talk lesson」は女性向けの性のハウツーものである。

女性購入者による初ヒット(2010年)[編集]

2010年の報道によると、初期作品は通販サイトのAmazonでAVの売上ランキング1位になり、品切れになった。「ファインダーの向こうに君がいた」は約1万枚を売り上げたとされ、当時AVのヒットの目安は3,000枚と言われていたため、新興メーカーの作品としては大きな数字だった。

購入者の9割以上が女性で、20代・30代が中心、主婦の購入も多かったという。販売の中心をネット通販に置いたのは、女性がレンタル店やアダルトショップのAVコーナーに入りにくいという事情に合わせたものである。店頭で買いにくい商品を、人目を気にせず買える経路に乗せたことが、ジャンルの立ち上がりを後押しした。

ファンクラブとイベント(2013年〜)[編集]

2013年8月、「SILK LABO OFFICIAL FAN CLAB」を発足させた。以後、エロメンが出演するファンイベントを定期的に開いている。作品を買うだけでなく、出演者に会いに行くというアイドル的な楽しみ方を作ったことで、エロメンはファンを持つ「推し」の対象になっていった。

レーベルの細分化(2010年代〜2020年代)[編集]

初期は女性向けの性のハウツーものが中心だったが、次第に女性の理想の恋愛を描くシチュエーション重視のドラマ作品と、エロメンを主役にした単体作品が中心になった。2023年時点では、作風の異なる複数のレーベルを持っている。

レーベル[編集]

レーベル 作風
SILK LABO(SILK) メーカー名と同じレーベル。女性があこがれるシチュエーションと「理想の彼氏」との恋愛を描く
COCOON よりソフトな作風。やわらかい描写が中心
Undress 刺激の強い、過激寄りの作風
BODY TALK エロメン(男優)を主役にしたレーベル

主な作品[編集]

  • 「Girl's pleasure」(2009年・『an・an』付録DVD)
  • 「Body talk lesson」(SILK-001・2009年8月6日)
  • 「ファインダーの向こうに君がいた」(SILK-002・2009年8月6日)
  • 『One's Daily Life』シリーズ ― 出演者にキャラクターや関係性の設定だけを伝え、台本なしで演じてもらう作り方で知られる。『One's Daily Life season2. anniversary』(2015年・監督KINO)など
  • 『Deep Desire』シリーズ(Undressレーベル)― 『Deep Desire 3』(2017年・監督KINO)など

SILK LABO作品には卯水咲流・浜崎真緒・友田彩也香・古川いおり・涼川絢音らのAV女優も出演している。

作風と評価[編集]

SILK LABOの作品が「女性向け」と呼ばれる理由は、露出の量ではなくカメラの向きにある。男性向けAVでは女性の身体を見せることがカメラの役目になりやすいが、SILK LABOでは男性側の表情やしぐさ、2人の会話がよく映る。視聴者が「見る側」ではなく「される側」に感情移入できるよう、男優の顔と声が作品の中心に置かれている。

『One's Daily Life』については、視聴後に「セックスレスが解消された」という声が多いと紹介されたこともある。一方で、女性向けAVは男性向けの市場に比べると規模がずっと小さく、SILK LABOが「女性向けAVの代名詞」と言われる状態が長く続いていること自体、追いかけるメーカーが育ちにくいジャンルであることも示している。

制作体制[編集]

  • 代表・監督 ― 現代表の牧野江里は「KINO」名義で監督も務め、『One's Daily Life』『Deep Desire』などのシリーズを手がけている。
  • 監督 ― ほかにイトウミナミらが監督として作品を撮っている。
  • スタッフ ― 撮影スタッフや脚本のほとんどを女性が担当する。立ち上げの時点から「スタッフは全員女性」という方針で始まった。
  • 販売 ― 当初からネット通販を販売の中心に置き、女性が人目を気にせず買える経路を重視した。

余談[編集]

  • 一般女性誌『an・an』の付録DVDから始まったという出発点は、AVメーカーとしてはかなり珍しい。最初の顧客を「アダルト業界の外」から連れてきたことになる。
  • 「エロメン」という呼び名は、女性向け作品に出る男優を指す言葉としてSILK LABOの外でも使われることがある。
  • 親会社のSODグループにはSODクリエイト・ナチュラルハイ・DANDYなど男性向けのメーカーが並んでおり、その中で女性スタッフ中心のメーカーが同居しているという構図になっている。
  • 初期ヒット作の売上が「約1万枚」と報じられたのに対し、当時のヒットの目安は3,000枚だった。新ジャンルとしては異例の滑り出しである。
  • ファンクラブとイベントで男優に「会いに行ける」仕組みを作ったことで、エロメンにはアイドルに近いファン文化が生まれた。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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