| hitomi.la ヒトミ | |
|---|---|
| 略称 | hitomi、ヒトミ |
| 国家 | 不明(運営法人・所在地は公表されていない) |
| 種類 | 同人誌・成人向け漫画の海賊版サイト |
| 業種 | 成人向け画像・動画の無断掲載サイト |
| 本社所在地 | 不明 |
| 設立者 | 不明 |
| 代表者 | 非公開 |
| 年間売上 | 公表されていない |
| 別名 | ヒトミラ |
| リンク | 掲載なし(違法サイトのため) |
概要[編集]
hitomi.la(ヒトミ)とは、同人誌や成人向け漫画・CG集・ゲームCG・成人向けアニメなどを無料で閲覧できる、海外運営の海賊版サイトである。掲載物の大半はE-Hentaiに登録されたギャラリーを取り込んだもので、権利者の許諾を得ていない無断転載にあたる。
詳細[編集]
hitomi.laは、日本の同人誌・成人向け漫画・CG集・アニメなどを多言語で無料閲覧できるサイトで、日本のユーザーの間でも「hitomi」の通称で広く知られてきた。膨大な作品数とタグ検索の使いやすさから、エロ漫画系の海賊版サイトとしては最大級の知名度を持ち、2020年には日本の同人関連企業から「三大同人誌アップロードサイト」の一つとして名指しされている(後述)。
一方で、掲載作品のほとんどは作者や出版社の許諾を得ていない違法アップロードである。動画分野におけるAvgleやMissAVと同様、運営者の身元は公開されておらず、正確な運営実態は不明のままである。
沿革[編集]
hitomi.laの正確な開設日は公表されていない。ドメインの登録情報を公開している各種の判定サービスでは、ドメインの登録日は2014年10月16日とされている。一方、韓国のオンライン百科事典ナムウィキは、サイトの開設を2015年9月としている。いずれにしても2010年代半ばに登場したサイトであり、1999年から続くE-Hentaiと比べると後発組にあたる。
ドメイン末尾の「.la」は、本来はラオスに割り当てられた国別コードトップレベルドメインである。ただし、サイトの運営とラオスとの関係は知られていない。
韓国では2015〜2016年ごろから急速に知名度を上げ、2017年ごろには成人向け同人誌の代名詞として定着したとされる。ナムウィキには、2020年10月以降にサイト上の広告が急増したことも記録されている。
運営期間中には、アクセス遮断への対抗などを背景にドメインの変更が複数回行われたとされるが、本記事では具体的な代替ドメイン名は扱わない。
運営形態とサーバー[編集]
運営者の氏名・国籍・法人名はいずれも公表されておらず、問い合わせ窓口や運営会社の表記も確認されていない。収益源について運営者が説明したこともないが、サイト上には大量の広告が表示されており、広告収入が主な収入源と考えられている。
ドメインやホスティングの情報を集計するセキュリティ系サービスでは、サーバーの所在地をルーマニアとする判定や、アイスランド系のホスティング事業者FlokiNETのネットワーク上にあるとする判定が出ている。FlokiNETは表現の自由やプライバシー保護を掲げ、利用者の情報開示に慎重な姿勢をとることで知られる事業者である。こうした事業者を選ぶことで、権利者からの削除要請や情報開示請求が届きにくい構造になっている。
掲載内容の種類[編集]
hitomi.laの掲載物は、作品の種類ごとに次のように分類されている。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| Doujinshi | 同人誌。コミックマーケットなどの同人即売会で頒布された自主制作の成人向け漫画で、既存作品の二次創作が多い |
| Manga | 出版社から刊行された成人向け漫画。商業誌の単話や単行本が含まれる |
| Artist CG | 同人サークルや作家が頒布したCG集(コマ割りのないイラスト集) |
| Game CG | 成人向けゲーム(いわゆるエロゲー)から抽出したイベントCG |
| Anime | 成人向けアニメ(OVA等)の動画 |
| Image Set | 上記に当てはまらないイラストのまとまり |
ナムウィキによれば、hitomi.laはE-Hentaiの10カテゴリのうち同人誌・漫画・アーティストCG・ゲームCG・画像セットの5カテゴリを取り込んでおり、E-Hentaiのすべてを複製しているわけではない。同記事は、E-Hentai側でトレントが作成されていないギャラリーは取り込まれない仕組みであるとも説明している。
アニメ区分の動画は、海外の成人向けアニメサイト「Hentai Haven」由来のものとされ、字幕は基本的に英語のみである。画像は容量を抑えるためWebPやAVIFなどの新しい画像形式で配信されていることが、サイトの構造を解析した第三者のプログラム資料から読み取れる。
言語別タグと検索[編集]
hitomi.laの特徴として挙げられるのが、言語ごとの絞り込みである。原文の日本語版だけでなく、海外の有志が翻訳した英語版・中国語版・韓国語版などが別々のギャラリーとして登録されており、閲覧者は言語を指定して一覧を表示できる。ナムウィキによれば対応言語は20を超え、ロシア語やベトナム語のほか、ラテン語やエスペラント語の区分まで存在する。
同記事が示す2020年9月時点の言語別件数は次のとおりである。
| 順位 | 言語 | 件数 |
|---|---|---|
| 1 | 日本語 | 約26万7,000件 |
| 2 | 英語 | 約7万6,000件 |
| 3 | 中国語 | 約6万5,000件 |
| 4 | 韓国語 | 約4万9,000件 |
| 5 | スペイン語 | 約2万6,000件 |
検索はタグの「名前空間」で分類されており、女性キャラクターの属性を示す「female」、男性側の「male」、作者の「artist」、サークルの「group」、元ネタ作品の「series」、登場人物の「character」、言語の「language」、作品区分の「type」などを組み合わせられる。複数のタグはスペースで区切って同時に指定でき、頭に「-」をつけたタグは結果から除外される。この方式はE-Hentaiのタグ体系をほぼ引き継いだものである。
アクセス規模[編集]
アクセス解析サービスの公開値を見ると、hitomi.laは現在も世界有数のトラフィックを持つ。Similarwebの公開ページでは、2026年8月時点で世界ランキング189位、日本国内ランキング59位とされ、「直近3か月の総訪問数」の欄には約6,960万回と表示されている。
同ページによれば、訪問者の国別内訳は日本が約37.6%で最も多く、韓国が約29.2%、アメリカが約4.7%と続く。1回の訪問あたりの閲覧ページ数は約32ページ、平均滞在時間は約10分26秒、直帰率は約20.6%で、1作品を最後まで読み進めるサイトの性格が数字にも表れている。流入の約71%は直接アクセスである。
一方、Semrushの公開ページでは、2026年8月時点で韓国国内6位、トラフィック約6億8,300万とされており、解析会社によって数値に大きな開きがある。いずれの解析でも、日本と韓国の2か国が主要な利用国である点は共通している。
2020年の「三大同人誌アップロードサイト」名指し[編集]
2020年5月21日、同人誌の電子製本サービスを手がけるNijiGEN株式会社は、PR TIMESで「漫画村は閉鎖されても、なぜ『同人誌』は違法アップロードされ続けるのか」と題する文章を公開した。この中で同社は、Nhentai・E-Hentai・hitomi.laの3サイトを「三大同人誌アップロードサイト」として名指しした。
同社が示した半年間の平均月間アクセス数は、nhentaiが約1億812万、E-Hentaiが約3,540万、hitomi.laが約3,048万で、3サイトの合計は約1億7,400万に達する。同社は漫画村の被害額をもとに試算し、同人誌1冊を800円と仮定すると、3サイトによる被害は月1,740億円、年間2兆880億円に上るとの独自の試算を示した。
あわせて同社は、日本語の原本だけでなく英語・中国語に翻訳された版が出回っている点も指摘している。そのうえで、対策として製本用データを保護したうえで販売・印刷できるプラットフォームを2020年6月に立ち上げると発表した。試算の前提には異論の余地があるものの、個別の同人系サイト名を挙げて被害規模を論じた日本企業の発信として注目された。
韓国での受け止められ方[編集]
hitomi.laは韓国で特に知名度が高く、ナムウィキでは「ヒトミ」という語が成人向け同人誌そのものを指す普通名詞のように使われる現象まで指摘されている。「ヒトミ消して(히토미 꺼라)」というネットミームが生まれたほか、「hitomi」という日本語の女性名が「瞳」を意味することにかけた言葉遊びも広まった。
韓国では放送通信審議委員会が違法・有害とされたサイトへの接続遮断を行っており、2019年2月11日には、暗号化通信の接続先情報(SNI)を利用して約800サイトを遮断する方式が導入された。この方式は「インターネット検閲」との批判を呼び、青瓦台の国民請願では反対に約22万人が賛同した。成人向けサイトの利用者が多い韓国では、hitomi.laのような海外の同人誌サイトもこうした遮断政策の影響を受けてきた。
同種サイトとの関係[編集]
hitomi.laは、E-Hentaiに登録されたギャラリーを取り込む、いわば下流のサイトにあたる。さらにその下流には、英語圏で利用者の多いnhentaiがあり、英語版ウィキペディアのnhentaiの項目では、同サイトがExHentaiやhitomi.laからギャラリーとメタデータを専用のクローラーで複製していると説明されている。
つまり「E-Hentai/ExHentai → hitomi.la → nhentai」という形で、一つのアップロードが複数のサイトへ連鎖的に広がる構造になっている。このため、権利者が一つのサイトで削除に成功しても、他のサイトに同じ作品が残り続ける事態が起こる。
よくある疑問[編集]
hitomi.laは違法なのか?[編集]
掲載物の大半は、作者や出版社の許諾を得ずにアップロードされたものである。サイトの運営や無断アップロードは著作権侵害にあたる。閲覧者側の責任については、日本の法制度との関係の節を参照。
運営者は誰なのか?[編集]
公表されていない。運営法人の名前や所在地、責任者の氏名はいずれも明らかになっておらず、サーバーも情報開示に慎重な海外のホスティング事業者に置かれているとされる。
いつからあるサイトなのか?[編集]
ドメインの登録日は2014年10月とされ、ナムウィキは開設を2015年9月としている。日本・韓国の利用者の間で広く知られるようになったのは2010年代後半である。
なぜ翻訳版が多いのか?[編集]
海外の有志による翻訳ギャラリーがE-Hentaiに登録され、それがhitomi.laにも取り込まれるためである。英語・中国語・韓国語などの翻訳版は、それぞれ別の作品として言語別に登録されている。
閲覧するとウイルスに感染するのか?[編集]
サイトそのものを判定するセキュリティサービスの評価は分かれているが、広告経由の不正なリダイレクト(マルバタイジング)が起こり得ると指摘するサービスもある。偽のウイルス警告画面が表示されたり、別のサイトへ自動的に飛ばされたりしたという相談は、Yahoo!知恵袋などに数多く投稿されている。
権利者は削除を求められるのか?[編集]
運営者の連絡先が明らかでなく、サーバーも海外にあるため、日本の権利者が直接削除を求めるのは難しい構造になっている。また、E-Hentaiやnhentaiなど複数のサイトに同じ作品が連鎖的に複製されるため、一か所の削除では被害が止まりにくい。
日本の法制度との関係[編集]
日本の著作権法は2020年に改正され、2021年1月1日から、違法にアップロードされたものと知りながら漫画・書籍・写真・論文などをダウンロードする行為も違法となった。それまでは音楽と映像に限られていたダウンロード違法化の対象が、あらゆる著作物に広げられた形である。
改正法では、数十ページの漫画のうち1コマから数コマといった「軽微なもの」、二次創作・パロディ、権利者の利益を不当に害しない「特別な事情」がある場合は対象外とされた。二次創作・パロディの除外は、原作の著作権との関係で設けられたものである。
刑事罰の対象となるのは、正規版が有償で提供されている著作物を、継続的または反復してダウンロードした場合で、法定刑は2年以下の懲役(拘禁刑)もしくは200万円以下の罰金、またはその併科である。親告罪のため、権利者の告訴が必要となる。
同じ改正では、違法アップロードされた作品へのリンクを集めて誘導する、いわゆるリーチサイトへの規制も導入された。閲覧のみの行為(ストリーミング)はダウンロードとは扱いが異なるが、画像をまとめて保存すれば規制の対象となり得る。
利用リスク[編集]
同人誌は個人のクリエイターが直接収入を得る作品形態であるため、海賊版サイトでの無断掲載は作者への損害が特に直接的である。日本の著作権法では2021年1月から、違法にアップロードされたものと知りながら漫画・書籍などをダウンロードする行為も違法化されており、刑事罰の対象になり得る。
また、hitomi.laはセキュリティソフトにブロックされる事例が報告されているほか、偽のウイルス警告や不正な広告を通じたマルウェア感染・個人情報流出のリスクが繰り返し指摘されている。Yahoo!知恵袋には「変な画面が出た」「安全なのか」といった相談が長年にわたり多数投稿されている。
広告をクリックしたつもりがなくても、画面のタップをきっかけに別のサイトへ遷移する仕組みの広告が使われることがあり、偽の当選画面やアプリのインストールを促す画面が表示される場合がある。こうした画面の指示に従ってアプリを入れたり個人情報を入力したりすると、詐欺被害や端末の乗っ取りにつながる。
業界・権利者側の動き[編集]
日本の出版業界では、一般社団法人ABJ(出版物海賊版対策機構)が海賊版サイトの調査と啓発を進めている。ABJの調査によれば、2024年の海賊版による「ただ読み」被害額は約6,031億円と推計され、2023年の約3,818億円から大きく増えた。日本語の漫画を扱う海賊版サイトは2024年7月時点で217サイトにのぼるとされる。
ABJの調査では、運営者がベトナムやインドネシアなど海外にいる事例が目立つほか、頻繁にドメインを変えて対策をすり抜ける「ドメインホッピング」が課題として挙げられている。また、2024年12月には文化庁が、海賊版サイトの検出にAIを使ったクローラーを導入する方針を示したと報じられた。
海外では、成人向け漫画の英語版を正規に配信するFAKKUが、2021年に同種の海賊版サイトの運営者についてCloudflareへの情報開示を求めるなどの動きを見せてきた。2024年にはアメリカの出版社PCR Distributingがnhentaiを連邦地裁に提訴しており、同種サイトの運営を法的に追及する動きは続いている。ただし、hitomi.laそのものを被告とした訴訟や、運営者の身元が判明した事例は、公開された報道の範囲では確認されていない。
日本国内では、サイトへの接続そのものを通信事業者が遮断する「サイトブロッキング」は、2018年の漫画村問題の際に議論されたものの、法制化には至っていない。そのため日本からのアクセスは遮断されておらず、Similarwebの国別内訳で日本が最大の利用国となる状況が続いている。
余談[編集]
- 同種のサイトとしては英語圏中心のNhentaiや老舗アーカイブのE-Hentaiが知られており、hitomi.laを含むこれらのサイト群は、上流のE-Hentaiから下流へとギャラリーが連鎖的に複製される関係にある。いずれも「見れない」「閉鎖」騒動のたびにX (SNS)などで話題になる点まで共通している。
- Similarwebでは1回の訪問あたりの閲覧ページ数が約32ページと、一般的なニュースサイトやGoogle検索経由のサイトに比べて極端に多い。1ページに1枚ずつ画像を表示する漫画閲覧サイトの構造が、そのまま数字に表れた形である。
- 2020年にNijiGEN株式会社が示した「年間2兆880億円」という被害試算は、漫画村の被害額を1アクセスあたり約500円と換算した数字を土台にしたもので、ABJが推計する海賊版全体の被害額(2024年で約6,031億円)を大きく上回る。試算方法の違いによって、被害額の見積もりがいかに大きく変わるかを示す例となっている。